診療ブログ

爪は健康のバロメーター

皆さんこんにちは!
大船こどもとおとなのクリニックです。

今回は赤ちゃんやお子さんの爪から分かる健康状態についてご紹介します。

爪は指先の形を整えたり、細菌やカビなどの感染を予防する働きがあります。他にも触覚を助ける働きや力の入れ加減を調節する働きも持っています。
このように様々な役割を担っている爪ですが、特に赤ちゃんやお子さんの爪は大人と違い、「薄く・柔らかい」という特徴があります。
そのため、大人と違った爪のトラブルが起こることがあるのです。
爪の形や色をよく観察することで、赤ちゃんやお子さんの体調の異変に気付くきっかけにしましょう。

爪の色
白色の爪:貧血や肝臓や腎臓などが原因で起こることがあります。
黒色の爪:生後間もなく出現することがありますが、その後消失することが多いです。
⻩色の爪:関節リウマチが原因で起こることがあります。

爪の形
赤ちゃんの爪のトラブルで多いのは、さじ状の爪(スプーンネイル)です。
これは、爪が薄いために爪の両側や爪先がそり返ってスプーンのようになることからスプーンネイルと呼ばれており、貧血や甲状腺の病気が原因の場合があります。
その他にも、指先が太鼓のばちのように丸く膨らむ「ばち状指」は肺、心臓、肝臓の病気が疑われます。

爪の切り方
赤ちゃんの爪の形が変形することを防ぐには、爪の切り方も重要です。

ポイント
・スクエアに切る
・指の皮膚より短く切らない
(赤ちゃんは少し深爪でもいいですが、深爪が続くと爪が伸びにくくなるため注意が必要です。)
・5~10回に分けて少しずつカットする
・1日で切り終えようとせず、日にちを変えて少しずつ切る

爪の正しいお手入れは感染予防にもなるため、小さいころから癖づけするようにしましょう。

今回ご紹介したように、爪には様々なトラブルがあります。スプーンネイルのように、痛みを伴わず、日常生活にも支障が出ない場合もありますが、症状の背景には栄養不足や思わぬ病気が潜んでいることもあります。
爪の形や凹凸を意識することで、お子さんの体調を知るきっかけにもなるので、お子さんの爪の形や色など、気になる症状がある場合は、ご相談ください。

爪のケアや治療についてもっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください

https://www.shonandai-kodomo.com/disease/nail.html

(2024年9月20日)

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