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冬のカサカサお肌を予防しましょう!

皆さんこんにちは!
大船こどもとおとなのクリニックです。

ぐっと気温が下がり衣替えを済ませた方も多いのではないでしょうか。
秋から冬にかけては空気が乾燥しやすく、お肌がカサカサになりやすいため今のうちから予防に努めましょう。

■こどもの皮膚の特徴
大人とこどもで皮膚の役割には大きな違いはありませんが、特徴に大きく2点違いがあります。
〇皮膚が薄い
赤ちゃんのお肌は発達が未熟なことに加え、大人の3分の2程度の薄さしかないと言われています。また、細胞の隙間を埋め水分の蒸発を防ぐ役割を持っている細胞間脂質が少ないため乾燥しやすいです。

〇皮脂が少ない
赤ちゃんは生後2か月ごろまでお母さんから引き継いだホルモンの影響でお肌の水分量が十分な状態ですが、その後皮脂の分泌量が急激に減ります。皮脂はお肌の表面で水分の蒸発を防ぐ薄い膜のような働きを持っており、外部からの刺激を受けにくくする役割もあります。ですので、生後2か月以降の赤ちゃんやこどもは特に保湿が大切です。

■カサカサお肌とアトピー性皮膚炎の関係性
アトピー性皮膚炎は肌荒れにより慢性的に肌のバリア機能が弱っており、本来は肌に留まらなければならない水分が蒸発してしまいます。そのため、アトピー性皮膚炎の患者さんには乾燥肌の方が多いです。
肌がカサカサと乾燥した状態ですと、ピリピリとした痛みを感じる方が多いかと思います。これは、肌が刺激に敏感になっているためです。痒みを感じることも多く掻いてしまうとさらに肌が荒れ、水分が抜け、より肌の乾燥が進みアトピー性皮膚炎へ進行してしまう危険性があります。

■保湿のコツ
こどものスキンケアのコツは「清潔・低刺激・紫外線対策」の3点です。
まずは、お肌がきれいな状態を保つことが大切です。特にこどもは汗をかきやすく、思春期に向けて頭皮の皮脂は増える傾向があるため不要な皮脂を落としつつ、洗いすぎないように注意しましょう。そのうえで、「朝・晩の2回保湿剤を塗布する」ようにしましょう。保湿剤はベビーオイルやクリーム、ローションタイプなど様々あります。乾燥肌や湿疹がある場合には保湿剤が肌に合っていない可能性がありますので、気軽に小児科にご相談ください。
また、こどもの肌は成長途中でデリケートなため可能であればこども用の低刺激な石鹸やシャンプー・ボディーソープを使用するとより良いです。
さらに、こどもは大人よりも紫外線を受けた際のダメージが大きいため紫外線対策は欠かせません。日焼け止めを使用する際にもこども用の低刺激のものを使用するようにしましょう。

カサカサ肌はアトピー性皮膚炎など病気の原因になりやすいため普段はスキンケアで予防し、少しでも不安のある方は小児科へご相談ください。

(2024年11月14日)

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